マーケティングFX(株)e-FLAGS楠山高広氏のロジック考察
こちらの記事では(株)e-FLAGS、楠山高広氏が販売する、
以下の「裁量トレード」を前提とするFX商材の真実を暴いていきます。
マーケティングFX~ノウハウもロジックも販売ページで公開中~
販売URL:https://marketing-fx.jp/
販売業者:(株)e-FLAGS
提供者名:楠山高広
マーケティングFXのロジック考察
(株)e-FLAGS、楠山高広氏が販売する「マーケティングFX」ですが、単刀直入に言うと、決してお勧めできる情報商材とは言えません。
以下、その主な理由です。
・先立つ「トレンド判断の基準」にいまひとつ優位性を感じられない ・実質的に「ZigZag(ジグザグ)」を頼りとするライントレードの基本ロジックが微妙 ・このレベルのトレードノウハウに3万円台の価格帯は「割高」と言わざるを得ない |
この「マーケティングFX」では、販売ページの冒頭部分で、
『ロジックのノウハウも全て、このぺージ上で公開!』
と記載されている通り、確かにそのトレードルールの詳細は、
かなり具体的に、そのほぼ全てが公開されている形になっています。
ですが、販売ページの記載内容はかなり遠回りな話も多く、
具体的なトレードロジックの要点が分かり難いところも多いため、
端的に、この「マーケティングFX」のロジックをまとめると、
1:トレンドが出ている通貨ペアを「トレンド一覧ツール」で絞り込む
全20通貨ペアの6つの時間足チャートを対象にボリンジャーバンド、 一目均衛表、ZigZag(ダウ理路)、GMMA(多重移動平均線)、 計4つのインジケーター用いた複合分析によって トレンドが出ている通貨ペアほど高い点数が表示される |
2:絞り込んだ通貨の強弱(売買方向)を「通貨強弱判定システム」で確認する
6つの時間足チャートを対象にGMMA(多重移動平均線)によって、 通貨の強弱(売買状況)を確認して「売り買いの方向」を判断する |
3、サポートライン、レジスタンスライン、PIVOTラインを付属ツールで自動描写する
月足、週足、日足の各チャートを対象とするサポート、レジスタンスラインを ZigZagのインジケーターによる高値、安値から自動描写すると共に 同時にPIVOT(ピボット)に基づくラインも自動描写する |
4:描写ラインをベースとした押し目買い、または戻り売りでエントリー
レジスタンスラインを抜けた後の押し目買い、 サポートラインを抜けた後の戻し売りでエントリー |
5:任意の自動決済ルールで手仕舞い
ライン決済、移動平均線(ゴールデンクロス、デッドクロスなど)、一目均衡表、 固定PIPS、固定金額、ボリンジャーバンドを対象とする7つの決済システムを選択 |
このような5つのステップとなっているため、実質的に、
この「マーケティングFX」を手にした場合のトレードの流れは、
ほぼ、付属のツールやシステムを利用する形で進められるようになっています。
ただ、トレードで重要な事は「勝つ事(稼ぐ事)」に他ならないため、
それらのツールやシステムに頼ったトレードが本当に有効なのかどうか。
そこが重要となるわけですが、この「マーケティングFX」では、
その「ロジック」の方も全て、販売ページの方に公開されているため、
相応の経験者であれば、十分にその有効性を判断できるようになっています。
それこそ、この手の情報商材では、このようなトレードルールやツールなどの、
実質的な「ロジック」を購入者にさえ公開していないケースもあるため
販売ページの時点で、それらの全てをオープンにしている点は、
販売者側である、e-FLAGS楠山高広氏の「販売姿勢」を評価できる点です。
ですが、トレードノウハウの有効性(勝てるかどうか)という点では、
「このロジックで勝つ事、勝ち続ける事は困難」
というのが実情かと思います。
優位性に欠けるトレンドおよび売買方向の判断基準。
この「マーケティングFX」では、まず2つの付属ツールを用いて・トレンドが出ている通貨ペア ・その通貨ペアの強弱(売り買い)の方向 |
これらを判断するのですが、これらの判断ツールのロジックは、
FXやテクニカル分析の経験や知識がかなり豊富でなければ、
その良し悪しもよく分からないのでないかと思います。
それくらい、この時点でかなり多くのロジックを詰め込んでいるのですが、
実質的に、この時点のツールが上記の「判断基準」としているのは、
・ボリンジャーバンドのバンドウォークの継続期間 ⇒ σ±1以上の範囲で何本のローソク足が推移しているか ・ZigZag(ジグザグ)によるダウ理論のトレンド判断 ⇒ ZigZag(ジグザグ)による描写ラインが上方向が下方向か ・GMMA(多重移動平均線)によるトレンド判断 ⇒ GMMAによるパーフェクトオーダーが上方向か下方向か ・一目均衡表によるトレンド判断 ⇒ ローソク足が一目均衡表「雲」の上にあるか下にあるか |
および
・GMMA(多重移動平均線)による通貨の強弱(売り買い方向)判断 ⇒ パーフェクトオーダーによるローソク足が何本続いているか |
これらを5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、1日足、
計6つの時間足チャートで計測しています。
その上で、状況に応じた「点数」を一覧表示する事で、
上記に基づくトレンド状況を一目で判断できるようにしているわけです。
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ただ、この「トレンド判断」におけるロジックは見る人が見れば分かりますが、
「いつ相場が反転してトレンドが終わってもおかしくない状況」
であるほど、実質的に大きな点数が出てしまうようなロジックのため、
点数が高いからと言ってトレンドが「継続する」とは限りません。
確かに、このロジックによる点数が高い状況であれば、
その時点においては強いトレンドが出ている可能性もありますが、
これは強いトレンドが継続しているほど高い点数になるロジックのため、
「いつ大きな反発があってもおかしくない相場状況でもある」
という事です。
よって「マーケティングFX」におけるトレンド判断のロジックは、
あくまでも「長期的に継続しているトレンドを判断するもの」であって、
これから発生するトレンドや、その初動を押さえるものにはなっていません。
むしろ、トレンドの初動では、低い数字が出てしまうロジックのため、
・これから始まっていくトレンドはどうやっても押さえられない ・長期的に継続しているトレンドのみが対象となる ・故にトレンドが終わり反発してしまうリスクがある |
このようなトレンド判断ツールになってしまっているという事です。
ZigZag、PIVOT頼りのライントレードロジック
先立つ「トレンド判断」で通貨ペアと売り買いの方向を定めた上で、この「マーケティングFX」では『ライントレード』を行っていきます。
いわゆる「レジスタンスライン」と「サポートライン」を引いた上で、
・レジスタンスラインを抜けた後の押し目買い ・サポートラインを抜けた後の戻し売り |
このようなライントレードの王道手法が基本となっているため、
このエントリールール自体は、ライントレードではよく目にする手法です。
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ただ、このエントリールールを前提とするトレードの良し悪しは、
結局のところ、絶妙なポイントにラインを引けるかどうかで決まります。
そんなラインの描写も「マーケティングFX」では、
付属のツールで自動的に行えるようになっているのですが、
・月足、週足、日足のチャートを対象とするZigZagによる高値、安値 ・月足、週足、日足のチャートを対象とするPIVOT(ピボットポイント) |
この2つがその自動描写のポイントになるという点で、
これでは、まずそこまで高い精度のライントレードは行えません。
先立つ「トレンド判断のロジック」も含めて考慮すると、
いつトレンドが終わり、反発してもおかしくない相場を対象に、
・レジスタンスラインを抜けた後の押し目買い ・サポートラインを抜けた後の戻し売り |
このようなトレードを、
・月足、週足、日足のチャートを対象とするZigZagによる高値、安値 ・月足、週足、日足のチャートを対象とするPIVOT(ピボットポイント) |
これらのラインに沿って行っていくという事ですから、
このエントリールールで「勝つ(稼ぐ)」には、
かなり有効な利食い、損切りのルールが必要不可欠になります。
ですが、その「要」となる部分も、この「マーケティングFX」では、
・ライン決済 ・移動平均線(ゴールデンクロス、デッドクロス) ・移動平均線またぎ決済 ・一目均衡表の基準線、転換線決済 ・固定PIPSによる決済 ・固定金額による決済 ・ボリンジャーバンド接触による決済 |
このような、悪く言えば「凡庸」な決済ルールが並べられている程度で、
これらのいずれかで決済していくというのが基本となっています。
その上で、メインの決済ルールは「ライン決済」とされているものの、
この決済に用いていくラインも結局のところ、
・月足、週足、日足のチャートを対象とするZigZagによる高値、安値 ・月足、週足、日足のチャートを対象とするPIVOT(ピボットポイント) |
これらによって描写された「微妙なライン」が対象となってしまうわけです。
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ここで言及した、
・月足、週足、日足のチャートを対象とするZigZagによる高値、安値 ・月足、週足、日足のチャートを対象とするPIVOT(ピボットポイント) |
これらによるレジスタンスライン、サポートラインの有効性については、
以下の記事で詳しく言及していますので、併せて参考にしてください。
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マーケティングFXのロジック考察。まとめ
このマーケティングFXの基本的なトレードルールは、まさに「凡庸」なライントレードにノウハウでしかないため、
「ラインの精度が全て」
となってしまうのが実情です。
ですが、その肝心な「ライン描写のロジック」が弱く、
ツール&システム任せのトレードロジックを追及した事が、
明らかに悪い方向に転んでしまっていると思いました。
ただ、
凡庸なロジック = 王道的なロジック
と言い変える事もできますから、
・ライントレードというもの自体がどういうものか分からない
・王道的なライントレードを勉強して習得したい
このような人は「価格相応の価値」を感じられる可能性もあります。
ですが、ライントレードは「ラインの引き方」が全てであり、
このマーケティングFXは、そこを「システム化」しているものの、
そのロジックが明らかに「粗削り」なものになってしまっているのが実情です。
よって、マーケティングFXのノウハウやロジックで勝てるのか、
勝ち続けられるのか、というと、そこは極めて「微妙」という事です。
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尚、この手のトレードツールや情報商材の「見極め」については、
以下のような記事がありますので、是非、併せて参考にしてください。
・FX、投資・トレード系情報商材の実体、実情について。
・情報商材を販売するトレーダーのトレード実績が本物かどうかを判断する方法。
・FX、投資系情報商材のノウハウ、ツールが優良か駄作かの判断基準。
・トレードツール、自動売買でバックテスト通りには勝てない理由。
以上、マーケティングFXのトレードロジックについてでした。
是非、参考にしてください。