FXのトレードツール、自動売買でバックテスト通りには勝てない理由。
インターネット上にはFX、投資などにおける、
「トレードツール」「自動売買ツール」
と称されるものが「情報商材」という形などで公開(販売)されています。
そして、そのようなツールを紹介(販売)しているページ内には、
それなりの期間を対象とするバックテストのデータ(結果)が
「そのツールによって実現できたであろうパフォーマンス」
として公開されている事も多く、それを判断材料にしている人も多いはずです。
ですが、パフォーマンス(バックテストの結果)が良好なツールを購入し、
いざリアルタイムな相場を対象に「資金の運用」を開始してみても、
「全くもって、思うような成果を得られない」
という事が、この手のトレードツールではよくあります。
そして、バックテストのような成果を全く再現できないまま、
みるみる資金が無くなってしまうという事も決して珍しくありません。
実際にこういったトレードツール(自動売買ツール)にあたるものを手にした際、
資金を運用した事がある人は、おそらく似た経験をしているはずです。
今回は、その理由、要因にあたるものを明らかにしてみたいと思います。
FXのトレードツール、自動売買でバックテスト通りには勝てない理由。
まず、ここで言う「バックテストの結果(パフォーマンス)」にあたるものは、「過去の相場(値動き)に対してのパフォーマンス(結果)」
であって、これは今後の相場(値動き)に対して、
同じような結果を必ずしも保証する(できる)ものではありません。
また、更に言うと大抵のトレードツールで行われているバックテストは、
過去のリアルタイムな相場に対してツールを稼働させたわけではなく
「過去の値動きを遡っての机上の検証を行ったもの」
であるため、実際に公開されているバックテストの結果は、
その間に実現していたであろうパフォーマンスにあたるものです。
つまり、ここで言うバックテストの結果(パフォーマンス)と、
リアルタイムな相場で実際に収益を上げたパフォーマンスは別モノであり、
「バックテストの結果は机上のパフォーマンスでしかない」
という事です。
とは言え、過去の相場(値動き)に対して有効性の無いトレードツールが、
今後の相場(値動き)に対して有効性を発揮していく可能性は低いと思います。
故に「バックテストのパフォーマンスが良好である事」は、
トレードツールにおいては必要不可欠な要素の1つなわけです。
その上で、いざ公開されている「バックテストのパフォーマンス」に対して、
「そのツールを実用していった際の結果が全くそれに見合わない」
という場合、その理由、要因として考えられるのは以下の3つです。
・公開しているバックテストデータそのものが虚偽(嘘) ・バックテストの結果のみを重視した強引なロジックが組まれている ・そのロジックが根本的に通用しなくなった |
むしろ「現実的な視点」で見れば、これ以外の要因はまず考えられないため、
十分な期間の良好なバックテストデータが公開されていたにも関わらず、
「リアルタイムな運用では全くもって成果が上がらない」>
という場合、そのトレードツールで勝つ事ができない要因は
上記のいずれかである可能性が極めて高いという事です。
公開しているバックテストデータそのものが虚偽(嘘)である可能性。
これはもはや「根本的過ぎる要因」と言えばそれまでの話になりますが、虚偽のパフォーマンスを公開しているツールは少なからず存在すると思います。
そして、このような「虚偽のパフォーマンスを公開しているトレードツール」は、
それが「虚偽のパフォーマンスである事」を明確にされては都合が悪いため、
「トレードツールにおける売買の基準(ロジック)」
にあたるものを、決して具体的な形でオープンにはしません。
全面的か、その一部分を必ず「ブラックボックス」にした上で、
「公開しているバックテストデータ(パフォーマンス)の真偽」
を利用者側の検証などによって確かめられないようにしているわけです。
少なくとも、そのような売買の基準(ロジック)が分からなければ、
公開されているパフォーマンス(バックテストの結果)が本物かも、
利用者としては全くもって確かめようがありませんので、
「売買の基準(ロジック)をオープンにしないトレードツール」
という時点で、まず「疑いの目」を向けるようにした方がいいと思います。
そこが不透明なツールは根本的に避けるようにした方が「無難」という事です。
バックテストの結果のみを重視した強引なロジックが組まれている可能性。
また、この手の「トレードツール」にあたるものの『売れ行き』は、ここで言う「バックテストのパフォーマンス(結果)」に左右されます。
そして、世に出回っているトレードツールの多くは結局のところ、
「より多くの人へ売る事(販売する事)を目的に作られている」
というのが実情で、そういったトレードツールは前提として、
バックテストの結果ありきで開発されている傾向にあるんです。
もちろん、それで「本当に勝てるツール」が出来るなら、
それはそれで、とくに何の問題もありません。
ですが、突き詰めて「バックテストの結果」だけを重視すれば、
「過去のチャート(値動き)に対する後付け的な必勝ルール」
にあたるものは、それこそ強引にいかようにも作り出せてしまいます。
ただ、ここで言うような、
「バックテストの結果のみを重視した強引なロジック(ルール)」
にあたるものは、実際にそのロジックを確認すればある程度は分かります。
そこに明らかな「強引なルール(基準)」のようなものがある場合、
バックテストの結果ありきで作られたツールの可能性が高いわけです。
よって、、この「強引なルールの有無」を確認する上でも、
「売買の基準(ロジック)がオープンになっているかどうか」
が、極めて重要な判断のポイントになってきます。
要するに、売買の基準(ロジック)が伏せられているようなツールは、
・公開しているバックテストのパフォーマンスそのものが虚偽である
・バックテストの結果ありきで強引なロジックを組んでいる
このいずれの可能性が極めて高く、そこが明るみになると都合が悪いため、
あえて、そのロジック(売買の基準)を伏せている可能性が高いという事です。
そのロジックが根本的に通用しなくなった可能性。
先だって言及した理由以外の要因が他にあるとすれば、「テスト期間では有効だったロジックが通用しなくなった」
という可能性くらいではないかと思いますが、
実情として、これが該当する確率(可能性)は低いと思います。
それこそバックテストの期間が長期間であるほど、
それまで有効だったロジックが急に駄目になる可能性は低いですし、
「ツールを販売した途端にそれが駄目になる」
というような可能性も、やはり低いと言わざるを得ません。
よって、バックテストでは有効だった(らしい)トレードツールが、
いざ「実際の相場」で有効性を発揮できない理由(要因)を
限りなく「現実的な視点」で考えるなら、
・公開しているバックテストデータそのものが虚偽(嘘)
・バックテストの結果のみを重視した強引なロジックが組まれている
この2つの要因のいずれかである可能性が高いと思います。
そして、実際にその可能性が高いトレードツールはほぼ間違いなく、
その「売買の基準(ロジック)」にあたる部分を具体的に明かしていません。
その上で、FX、投資におけるトレードツールにおいては、
その売買の基準を明かしていない = それを明かせない何らかの理由がある
と考えるのが妥当であり、その理由はまさにここで挙げたものに他なりません。
だからこそ、私はこの手のトレードツールを批評、検証する際、
その「対象」となるものかどうかの最低限の基準として、
「売買の基準(ロジック)がオープンになっているか」
をまず、第一に重要視するようにしています。
そこがそのままオープンになっているトレードツールであれば、
・公開されているバックテストのパフォーマンスに虚偽は無いか
・バックテスト重視の強引なルールが組まれていないか
などを自ら検証、確認してしっかりと判断できるからです。
そもそもツール内で行われる売買の基準が「分からない」という時点で、
少なくとも私は、大切な資金の運用を任せようとは到底、思えません。
本来、ツールの利用者として、その「売買のロジック」は、
何よりも重要なポイントに他ならないと思いますので
「そこを伏せている(具体的にしていない)」
という時点で、そこにはほぼ間違いなく「何らかの理由がある」という事です。
尚、ここで挙げた基準も含めて投資、FXのジャンルにおける、 情報商材やツールで「有効なもの」を見分ける方法、基準などを、 別途、以下のような記事でも言及していますので併せて参考にしてください。 >FX、投資系情報商材のノウハウ、ツールが優良か駄作かの判断基準。 |
以上、今回の講義では、
「FXのトレードツール、自動売買でバックテスト通りには勝てない理由」
にあたるものを3つほど、それぞれ解説させていただきました。
是非、参考にして頂ければ幸いです。
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尚、本気で投資、トレードの世界で成功したいのであれば、
情報商材として販売されている「ツール」などに頼ろうとするのではなく、
『まずは然るべき「原則」や「鉄則」をしっかりと学ぶべき』
というのが私の率直な考えです。
そういったものが必要最低限のベースにあってこそ、
本当に有効なノウハウの判別や習得が可能になるからです。
少なくとも、私のブログ講座やメルマガ講座などでは、
とくにそのようなものに重きを置いた情報を提供していますので、
是非、順を追ってその1つ1つを参考にしてください。
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