イサムデルタ FX(株式会社投研)三角持ち合いトレードの検証
こちらの記事では「株式会社投研(サカモトジュン)」が販売する、
以下のFXトレードのサインツールについての「真実」を暴いていきます。
9年連続1億円突破!当日利益お急ぎ便で勝率91.8%達成イサム・デルタFX
販売URL:https://isamu-delta.com/
販売業者:株式会社投研 サカモトジュン
提供者名:イサム
イサムデルタ FX(株式会社投研 サカモトジュン)ロジック検証
こちらのFXトレードのサインツール「イサムデルタ FX」ですが、単刀直入に言うと、決してお勧めは出来ません。
以下、その主な理由です。
・返金保証の詳細・条件に「自信の無さ」が表れている ・トレードサインの見送りにおける裁量判断が必要不可欠 ・トレードロジックは王道であるもののトータルで「勝ち続ける事」は困難 ・販売者(イサム氏?)のリアルなトレード実績が不透明 |
まず、この「イサムデルタFX」の販売ページを見て一番に思った事は、
あまりにも無意味すぎる「30万円未達返金保証」の条件がです。
この「イサムデルタFX」の販売ページの方には、この返金保証について、
『もしあなたが30万円の利益がでなかったら商品代金を全額返金する』
とあるのですが、追って示されている「保証条件」に決定的な落とし穴があります。
以下、その返金保証条件が記載された文面をそのまま転載します。
「イサムデルタ FX」を3ヶ月以上実践して、30万円以上の利益を得られない場合、または損失が出た場合、当該商品代金を全額返金いたします。利益保証制度をご利用の場合、指定返金対象口座をご利用の上、50lot以上お取引くださいませ。なお、返金にあたりましては、氏名と住所が判別できる身分証明書(運転免許等の公的証明書)および、学習と実際の取引を証明する、取引履歴(キャプチャ等)の提出をお願いします。(返金保証期間:購入後半年以内) |
ここで極めて重要となるポイントは以下の部分です。
『指定返金対象口座をご利用の上、50lot以上お取引ください』
この「指定返金対象口座」というのは「XM」という海外の取引所なのですが、
多くの取引会社の1lot(1ロット)は1万通貨(ドル105円で105万円相当)なのですが、
この「XM」の1ロットは10万通貨(ドル105円で1050万円相当)となっています。
つまり、この「50lot以上の取引」というのは、具体的に言うと、
1lot × 10万通貨 × 50lot = 500万通貨(ドル105円で5憶円以上の取引)
という事になりますから、レバレッジを100倍、200倍に高めて、
かなりハイリスクなトレードを行わない限りクリアできない条件です。
ただ、この「イサムデルタFX」の販売ページには、
イサムデルタFXのサインツール、ノウハウを実践した場合の、
勝率、収益の目安が以下のような表で大々的に公開されています。
ここで示されている「勝率」と「収益率」および「獲得pips」が事実であるなら、
1ロット10万通貨でのトレードを「トレンド相場」で一度行えば、
50pips~200pips = 5万~20万円
これくらいの収益を「96.2%の確率(勝率)」で実現できる事になります。
そもそも、これくらいの収益をここまでの勝率で実現できるなら、
1ロット10万通貨のトレードを50ロット分も行う必要は全くないはずです。
仮に最低収益の5万円を基準にしても保証の対象額である「30万円の収益」は、
単純計算で、6~7回ほどのトレードで十分に達成できる事になります。
何せ「勝率」が96.2%である事を豪語しているのですから。
このような形で具体的な勝率、収益率、獲得pipsの目安を示しているにもかかわらず、
なぜ、30万円の収益を達成するレベルの返金保証の適応条件に対して、
その約8~9倍近い50ロット分ものトレードをさせる必要があるのでしょうか。
この「保証条件」にはまさに、販売者側の「自信の無さ」が表れているわけです。
更に言うと「指定返金対象口座」となっている「XM」では、
口座開設の「紹介者」となったアフィリエイターに対して、
口座を開設した人のトレード数量に応じた報酬が発生する仕組みがあります。
この「イサムデルタFX」の購入者が「XM」の口座を開設する場合、
まず高い確率でイサム氏の紹介で口座を開設する事になりますから、
その購入者のトレードの勝ち負けは無関係に、
『10万通貨分のトレードごとに3ドル~10ドル』
という報酬がイサム氏の方に紹介報酬と発生していく形になります。
この紹介報酬の金額は、それまでの紹介実績で変わるのですが、
このような情報商材を販売した上で「XM」の口座を紹介していけば、
間違いなく、報酬プランは最高額の「10ドル」になっていると考えられます。
つまり「イサムデルタFX」の購入者がXMで50ロット分のトレードを行う時点で、
10ドル × 50ロット(10万通貨のトレード50回分)= 500ドル
まさに5万と数千円相当の報酬がイサム氏の懐に入るわけです。
この「イサムデルタFX」における「返金保証」で実際の返金対象となる、
この「イサムデルタFX」の購入代金、42,800円は「XM」からの報酬分で、
そのまま返金できる上に、それでも1万円ちょっとのおつりが残ります。
要するに、この「返金保証」では、イサム氏は全くリスクを負ってはおらず、
むしろ、返金保証が適応となる時点で「XM」の方からそれ以上の報酬が発生し、
自らは1円のお金も捻出せずに返金を賄えるようになっているという事です。
購入者、利用者のみが大きな「リスク」を抱える不条理な保証条件。
結局、この「イサムデルタFX」の販売で、イサム氏のところには、・「イサムデルタFX」の販売売上
・「XM」からのアフィリエイト報酬(IB報酬)
この両方が入りますが「イサムデルタFX」の購入者側においては、
その購入代金だけではなく5憶円相当のトレードを行うリスクがあります。
仮に返金保証の条件をクリアして4万円ちょっとの代金が返ってきても
5憶円相当のトレードで生じた損失がいくらになるかは未知数のため、
「イサムデルタFXの返金保証を受けるには大きなリスクを乗り越える必要がある」
という点は、しっかりと理解した上で購入する必要があります。
このような不条理な返金保証なら、付けなければいい話だと思うのですが、
この「イサムデルタFX」に関しては、このような「返金保証の条件」で、
販売者側の「自信の無さ」「セコさ」「がめつさ」が露呈される形になっていますね。
ただ、このような不条理な返金保証が付いていようとも、
「本当に稼げるサインツールならそれで何の問題も無い」
という考え方もあるとは思いますので、
一応、具体的なトレードロジックの方を掘り下げてみます。
というか、この「イサムデルタFX」のロジックやノウハウそのものは、
たった今、言及した「返金保証」ほどは、とくに酷いものではありません。
トレードの手法、ロジック、いずれも「勝てるかどうかは別」として、
FXのトレードノウハウとしては十分に理に適っているものになっています。
端的に言えば商品名に「デルタ」とある通り、
相場(チャート)における、いわゆる「三角持ち合い」を対象に、
・三角持ち合い相場の折り返し相場
・三角持ち合い相場を抜けた後のブレイク相場
これらを狙っていくというトレード手法ですね。
以下、ネットで拾った画像をそのまま拝借しますが、
三角持ち合いというのは以下のような状況の事を言います。
↓↓↓
相場(チャート)の折り返すところを線で結んだ際に、
高値を結んだラインと安値を結んだラインが「三角形」となり、
どんどんレートの変動範囲が狭くなっていく状況の事を言うわけです。
「イサムデルタFX」のトレードロジックは三角持ち合い相場狙い。
長時間足のチャート、短時間足のチャート、いずれかを見ていけば、わりとこのような状況になっている相場はいくらでも見て取れますから、
状況としては、そこまで珍しい相場の形というわけではありません。
このような「三角持ち合い」の状況となっている相場は、
・一定範囲、その三角形(安値ライン、高値ライン)の中を相場が推移する
・そのどちらかのラインを抜けた時点で一気にブレイクする
このような特性があると言われています。
まさに、こういう感じの値動き(チャート)になるわけです。
↓↓↓
このような「三角持ち合い相場の特性」を踏まえて、
このような相場を狙ってトレードを行っていく場合には、
・安値ライン際、高値ライン際を狙って反転狙いのポジションを建てる
・どちらかのラインを抜けたポイントを狙って追従ポジションを建てる
これらが一般的で「イサムデルタFX」の基本ロジックも上記が基本となっています。
まあ、トレードの経験がほぼ無いような人がこのような話を始めて聞くと、
普通に合理的に聞こえるかもしれませんし勝てそうにも思えるかもしれません。
ですが、実際にこのような手法で「勝ち続けられるか」と言えば、
実際には、これを徹底しても勝てていないトレーダーがほとんどなのが実情です。
いざ実際に三角持ち合い相場を狙ったトレードを行うと、
・安値ライン際、高値ライン際を狙って反転狙いのポジションを建てる
→ 思わぬタイミングでそのまま相場が三角を抜けてブレイクしてしまう
・どちらかのラインを抜けたポイントを狙って追従ポジションを建てる
→ 相場が三角を抜けたと思ったらブレイクせずに相場が戻ってしまう
確率的にはこのような状況となってしまう事の方が多いからです。
とくに多いのは後者の「三角を抜けてもブレイクしない」というケースで、
このような状況を、多くのトレーダーは「ダマし」と言っています。
要するに相場が常に三角形の中を綺麗に推移するわけではなく、
また三角を抜けたからと言って、そちらに進行するとも限らないため、
・安値ライン際、高値ライン際を狙って反転狙いのポジションを建てる
・どちらかのラインを抜けたポイントを狙って追従ポジションを建てる
このような戦略で継続的に勝てるほど、相場の現実はあまくありません。
よって、このような三角持ち合い相場で実際にリターンを上げていくには、
「いかにダマし相場を避けながら稀に生じる本物のブレイク相場に乗っかるか」
というところが最も大きなハードルになってくるのですが、
この「イサムデルタFX」の、その辺りへの対応策としては、
・4時間足ベースの長期トレンドのライン
・15分足ベースの短期トレードのライン
この2つの時間軸のラインで三角持ち合いを捉えた上で、
短期、長期、2本の移動平均線の経過状況から、
・2本の移動平均線がゴールデンクロスしていれば買い方向
・2本の移動平均線がデッドクロスしていれば売り方向
このような判断でポジションの方向を定める手法となっています。
ただ、移動平均線における「ゴールデンクロス」「デッドクロス」で、
三角持ち合いがどちらにブレイクする可能性が高いかの判別も、
三角持ち合いを狙ったトレード手法としては王道的なもので、
そこも含めての「ダマし相場の頻発」が三角持ち合いの特徴です。
また、必ずしも4時間、15分の時間足で捉えるラインと、
それらのラインから作り出せる「三角」の中で相場が推移し、
そこを割り込んだタイミングでブレイクが起こるわけでもありません。
ですから、トレードノウハウのロジックにおいて、
そこまで「ダマしを避ける対策」が講じられているわけではないため、
これらを前提とするサインツールで「ダマし相場の回避は難しい」と思います。
ただ、この「イサムデルタFX」では『損小利大なトレード』を前提に、
・ダマし相場においては早い段階での損切りで損失を軽くする
・ブレイク相場において可能な限り利益を伸ばす
このような方向性で「勝つための対策」を講じているようです。
なぜか販売ページの方では、何故かしきりに「勝率」を強調していますが、
このロジックは、そもそも勝率を上げて利益を上げるような手法ではなく、
むしろ5割以下の勝率になっても『損小利大なトレード』を前提に、
「あくまでもトータル的なプラス収支を狙っていく」
というトレード手法が前提になっているという事です。
トレードロジックはあくまでも「損小利大」を重視。
よって、この「イサムデルタFX」ではダマしの回避に重きを置くのではなく、ダマしにあっても損失を最小限に留めるトレードロジックが前提になっています。
例えば以下は販売ページで公開されていた画像ですが、
最終的には上昇トレンドに乗る事ができている画像にはなっていますが
それ以前のサインではエントリー&損切りを繰り返す形になっているはずです。
↓↓↓
それこそサインツールのサインを絶妙な裁量判断での「見送り」ができれば、
販売ページに掲載されているような高い勝率を実現する事も出来るかもしれません。
ですが、それを言ってしまうと、
「どんなノウハウでも絶妙な裁量判断次第では勝てる」
という理屈になってしまいますから、この「イサムデルタFX」も、
販売ページの方に掲載されているトレード実績などは全般的に、
かなり好都合な裁量判断の上で実現している実績と考えられます。
現に『モニターの方のトレード実績』という形では、
MT4によるトレードの履歴が幾つか公開されている形にはなっていますが、
以下のような画像では履歴かデモトレードかリアルトレードかの判断が出来ません。
↓↓↓
つまり「イサムデルタFX」の販売ページに掲載されているトレード実績は全て、
机上のデモトレードで都合の良い取引履歴だけを公開しているだけの可能性が高く、
「販売者がこのノウハウで実現したリターンを裏付けるものは何も示されていない」
という事です。
その前提の上で「三角持ち合い相場を狙ったトレード」を行うのであれば、
損小利大を前提とするトレードでリターンを追及するのが合理的ですが、
・数多く遭遇していく事になるダマし相場による負け(損失)
・ブレイク相場に乗る事で実現できるリターン(利益)
これらの差し引きがプラスにならない事には「稼ぎ」には繋がりません。
ただ、このロジックで「プラス収支」を長期的に実現していくのは難しく、
結局のところ、サインの見送り判断の「裁量」がモノを言う事になるのが実情です。
やはりダマし相場に遭遇していくケースの「負けトレード」を、
ある程度の範囲でも「回避」していく事ができない限り、
損小利大なトレードを徹底するだけでは「厳しい」という事です。
何より、この「イサムデルタFX」で提唱されているような
・長時間足、短時間足のラインから三角持ち合い相場を絞り込む
・移動平均線のゴールデンクロス、デッドクロスでポジション方向を定める
ここまでのステップは、ラインの引き方を少し勉強するくらいで、
特段、このようなサインツールに頼るほどでもない工程ですし、
そこからのエントリーは結局のところ、
・安値ライン際、高値ライン際を狙って反転狙いでエントリー
・どちらかのラインを抜けたポイントを狙って追従エントリー
これが全てと言えば全てです。
強いて言えば、ここからの利食い、損切りの判断で、
この「イサムデルタFX」では、それぞれの目安となる以下の画像のようなラインが、
レートの変動と共に移動(上下)していく形で損小利大を実現します。
↓↓↓
ここに一工夫は入っているものの、それだけと言えばそれだけで、
この一工夫だけで「勝てるノウハウになっている」とは言い難いため、
やはり、三角持ち合い相場を対象とするトレードの課題は、
「いかにダマしを避けて負けトレードの回数と頻度を減らすか」
だと思います。
この「イサムデルタFX」は、その決定的なところが「弱い」ため、
いざ「勝つ」には、その裁量判断が必要不可欠になってしまっています。
そのレベルのサインツールに「42800円」というのは、
私は「価格には見合わない」と思うのが率直なところですね。
ちなみに、この「イサムデルタFX」は何度か「販売終了」を煽りながら、
そのまますぐに販売を再開するという事を繰り返しているみたいです。
返金保証のくだりもそうですが、販売者としての信頼性にか欠けるため、
「そういったところも含めて、お勧めしません」
というのが最終的な結論です。
参考にしてください。
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ハッキリ言って、投資、トレードで本気で成功したいのであれば、
下手な「方法論」や「ノウハウ」にばかり目を向けるのではなく、
『まずは然るべき「原則」や「鉄則」をしっかりと学ぶべき』
というのが私の考えです。
少なくとも、私のブログ講座やメルマガ講座などでは、
とくにそのようなものに重きを置いた情報を提供していますので、
是非、順を追ってその1つ1つを参考にしてください。
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