国立大学の博士号を持つ現役教授のFX自動売買システムについて

こちらの記事では「株式会社オタケン」が販売する、
以下のFX自動売買システム(EA)についての「真実」を暴いていきます。

国立大学の博士号を持つ現役教授が開発したFX自動売買システム「DESIRE」



販売URL:https://desire-system.com/
販売業者:株式会社オタケン
提供者名:大田賢二

国立大学の博士号を持つ現役教授のFX自動売買システム「DESIRE」

こちらのFX自動売買システム「DESIRE」ですが、
あまりにも「ハイリスク」な売買システムとなっているため、
短期間で運用資金の全てがショート(ロスカット)となる恐れがあります。

以下、そのような判断に至った主な理由です。

・販売ページのパフォーマンスは全て販売時点から公開されているものであり、
  販売後、実際の相場(値動き)に対する運用実績は全く示されていない

 ・販売ページで公開されていたバックテスト結果で97%を超えるドローダウンを確認

 ・ナンピン&マーチンゲールを資金ショートまで繰り返すロジックの可能性大

 ・販売者(開発者?)大田賢二氏のFX経験、知識不足


まず、この手のFXの自動売買システムには「ありがち」なのですが、
このFX自動売買システム「DESIRE」の販売ページの方で公開されている、

・トレード実績およびトレードパフォーマンス
・実際の利用者?の運用実績とされるトレード実績


これらは全て、この自動売買システムが販売された当初から掲載があり、
逆に「販売開始となった後のトレード実績」の更新あどが全くありません。

少なくとも、この手のFXの自動売買システムにあたるものは、
過去の相場(値動き)に対するバックテストを繰り返しながら、

「このようなルールで売買をしていれば勝てていた」

というロジックを作り上げながら開発していくものに他なりません。

ですから、その自動売買システムを第3者に公開(販売)する前の時点では、
過去の値動きに帳尻を合わせてロジックを作り上げていく事が出来る以上、
常勝に近いトレード実績を実現できていたとしても不思議な事ではないわけです。

よって、過去の値動きに対する完全な「後出し」を前提とする状況で、

「仮に、このようなシステムでトレードをしていればこれくらい勝てていた」

というロジックを作り出せてしまえば、あとは、実際には開発段階だった、
そのバックテストの対象期間にシステムが完成していた事にしてしまい、
言わば「架空の運用実績」を捏造する事も何ら難しいことではありません。

よって、このようなFXの自動売買システムに関しては、
販売を開始した時点で公開されているようなトレード実績は、
・開発時点のバックテストの結果をただ示している可能性がある
・開発時点のトレード実績であれば常勝していて当たり前
・自動売買のシステムが完成に至った時期はわかりようがない

といった点で、まずアテにするべきではありません。

その自動売買のシステムが一定のバックテスト期間のみを対象とした上で、
その間の値動きにただ帳尻を合わせただけの可能性もあるからです。

当然、そんな自動売買システムで勝ち続けられるほどFXは甘くありません。

よって、この手の自動売買システムは、

・実際の相場を対象とするフォワードテストの実績
・完成後(販売後)の自動売買のパフォーマンス


これらを基準に判断していく必要があります。

少なくとも、その自動売買システムが販売(公開)された後であれば、
この手の自動売買システムを検証しているサイトなどが、
実際の相場を対象とする検証結果などを公開し始めるため、
販売者側もそうそう虚偽の実績を公開する事などはできなくなります。

要するに、公開(販売)を開始した後のトレード実績を「継続的」に公開し、
その結果が十分に伴っている自動売買システムこそが「本物」という事であり、

「そのような実績を全く公開していないシステムは疑うべき」

という事です。


バックテスト結果で97%を超えるドローダウンを確認

以下、FX自動売買システム「DESIRE」の販売ページの方に、
以前までは普通に公開されていたバックテスト結果のスクショ画像です。

↓↓↓




これは2年間のバックテスト結果でトレード回数は1626回。

端的に「運用資金が増えたかどうか」という結果だけを見るのであれば、

初期証拠金:5000(ドル)+ 純益:65778.99(ドル)

となっていますので、かなりの利益を実現できている事になります。

販売者側も、そこをアピールする目的でこれを公開していたのだと思いますが、
この手の自動売買システムのバックテストデータは、収益云々よりも、

・最大ドローダウン:31330.52(62.13%)
・相対ドローダウン:97.5%(25679.08)


これらの数字に着目するべきで、これ自動売買システムによる運用において、
最大でどれくらいの損失(含み損)が生じたのかを表しています。

最大ドローダウンは「金額」で最も大きな損失を抱えた時点の数字で、
相対ドローダウンは「割合」で最も大きな損失を抱えた時点の数字なのですが、

「2年のバックテスト結果で相対ドローダウン97.5%」

という数字を見て、このシステムを使おうと思うトレーダーはまずいません。

これは要するに運用資金の97%以上に相当する含み損が生じたという事ですから、
資金がショートする寸前のところでギリギリ資金を保てた事を意味しています。

残りわずか3%の証拠金に相当する含み損が更に生じていたなら、

「その時点で全ての運用資金がショートして無くなっていた」

という事です。

というより、おそらく2年のバックテスト期間を対象とした上で、
とにかく収益が大きくなるように売買のロジックを調整していった結果、
この「ドローダウン」の数値にまで頭が回らなかったのかもしれません。

このようなバックテストデータを見て、このシステムに魅力を感じるのは、
ほぼFXの経験が無いに等しい「素人」に近い人くらいですから、
販売者側がこのようなバックテストデータを公開していた経緯からも、

「この自動売買システムの販売者(開発者?)がFXの素人に近い」

という事が伺えます。

ただ、私がここで書いたような「突っ込み」がネット上に出てきた頃、
このバックテストデータは販売ページの方から削除されていました。
(おそらく、慌てて削除したのだと思います)

何にしても、わずか2年の運用期間(バックテスト期間)で、
資金の97.5%に相当する損失が生じるようなロジックでは、
まず、間違いなく長く資金を運用し続けるような事は出来ません。

そもそも資金の97%もの損失が生じるまで、
損切り(ロスカット)を行わないロジックという時点で、
全くもって使い物にならない自動売買システムである事は明らかです。

ちなみに、その「ロジック」についても、以前までは、
バックテスト結果に伴うトレード利益も公開されていたため、
そちらを見れば、概ねどういう構造のシステムかも分かるようになっていました。


ナンピン&マーチンゲールを資金ショートまで繰り返すロジック

以下、以前まで販売ページに公開されていたトレード履歴の一部です。

↓↓↓





左から3番目の数字が「トレード時のポジション数量」であり、
この数字が時間の経過とレートの下降に合わせてどんどん増えています。

取引は「buy(買い)」となっていますので、レートが下がる度に、
どんどんポジションを追加する「ナンピンポジション」を建てているわけです。

要するに、この手のFXの自動売買システムによくありがちな、

「ナンピン&マーチンゲール」

を前提とするロジックの可能性が高く、バカラなどのギャンブルで、
掛け金を倍々に増やして負けを取り戻そうとする戦略の1つです。

このような手法自体が絶対に駄目(勝てない)とは言いませんが、
このようなロジックで97%のドローダウンは致命的です。

バカラで言えば、あと一回分の負けで資金を全て失うような場面で、
運良く、そこで勝ち抜けられたような状況と何ら変わりません。

相場で言うなら、あと少し、相場がポジションと逆に動いてしまったなら、
そこで資金がショートする寸前で、ギリギリ助かったという話なので、
そのような場面では、バカラよりも遥かに資金がショートする確率も高くなります。

このようなナンピン&マーチンゲールの手法は
それなりのリスクヘッジを徹底しなければ、
まず間違いなく、どこかで資金がショートしてしまいます。

ナンピン&マーチンゲールでドローダウン97%の自動売買システム。

・・・危険過ぎて資金の運用など、到底、任せられません。

結論として、このFX自動売買システム「DESIRE」は、

「恐ろしすぎて、到底、実用できる自動売買システムではない」

という事です。

***

ハッキリ言って、投資、トレードで本気で成功したいのであれば、
下手な「方法論」や「ノウハウ」にばかり目を向けるのではなく、

『まずは然るべき「原則」や「鉄則」をしっかりと学ぶべき』

というのが私の考えです。

少なくとも、私のブログ講座やメルマガ講座などでは、
とくにそのようなものに重きを置いた情報を提供していますので、
是非、順を追ってその1つ1つを参考にしてください。

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