FXトレードにおける通貨単位とレバレッジそれに伴うリスクの関係性。

一昔前まで「FX」と言えば為替(外貨)の証拠金取引の事でしたが、
今は、そこに仮想通貨(主にビットコイン)のFXなども登場した事で、
これまでとは違った「新しい層」のトレーダーが増えているようです。

まあ、仮想通貨のブームは「世間的な視点」で見れば、
一時期ほど過熱しているような状況にはありませんので、
実際の相場も2018年以降、下降の一途を辿っている状況にあります。



ですが、このような極端な下落相場(下降相場)は
FXトレーダーの視点で見れば、むしろ「稼げる相場」であり、

「ショートポジション(空売り)によって大きく稼げる局面」

という見方になるんです。

ただ、このような仮想通貨のFXなども含めて、

「よし!FXを始めてみよう!」

という人がFXの事を1から勉強をし始めた際、
最初の段階でおそらく理解に苦しむであろうポイントは

・通貨単位(取引単位)
・レバレッジ


この2点ではないかと思います。

いざ理解してしまえば何て事の無いところなのですが、
1からFXやトレードの世界に足を踏み入れる人からしてみると
これが意外に「分かりにくいところ」でもあるのが実状です。

ただ、これは非常に重要なところでもありますので、
ここでは、その「通貨単位」と「レバレッジ」について、
幾つかの事例的な数字を挙げて解説していきたいと思います。


 この「通貨単位」や「レバレッジ」について、
 それなりに解説を施しているサイトやブログは幾つかあるのですが、
 私的に「分かり易い」と思えるサイトは正直、見つけられませんでした。

 どのサイトも一応は初心者向けに書かれてはいるのですが、
 随所に「知っている人向けの記述」も数多く見受けられるため、

 「通貨単位って何?」
 「レバレッジって何?」


 と、単純にその「理解」を深めたいだけのFX未経験者さんには、
 やはり「分かりにくい(理解しにくい。)」と思ったわけです。

 ですので、ここでは可能な限り、そうはならないように、
 完全な未経験者さん向けの解説をしていきたいと思います。

FXトレードにおける「通貨単位」とは

まず「通貨単位」の方から解説していきますが、
FX業者(取引会社)の宣伝文句の中には、

「1000通貨単位で取引可能!」

というように「1000通貨単位での取引を行える事」を、
そのFX業者の「ウリ」にしている事があります。

要するにこれは、

「取引(売買)時の最低単位」

の事なのですが、多くのFX業者の最低取引単位は、
10000通貨単位が基本となっています。

その上で、この「通貨単位」の意味(解釈)は、

『どこの国の通貨をベースに考えるか』

で変わってくるのですが、日本でいう1通貨単位は「1円」であり、
アメリカドルでいう1通貨単位は「1ドル」という事になります。


 日本円で言う1000通貨単位は1000円、
 10000通貨単位は10000円。

 アメリカドルで1000通貨単位は1000ドル、
 1000通貨単位は10000ドルになるという事です。

要するに日本円の1通貨単位と
アメリカドルの1通貨単位は全くの別モノであり、
通貨単位は全ての国の通貨それぞれに存在するわけです。

その上で、日本国内のユーザー(トレーダー)がトレードを行う場合、
大抵は日本のFX業者に「日本円」を預け入れて取引を行うはずです。

その「日本円」で、別の国の通貨を売り買い(トレード)するわけです。



よって、日本円を元手とした上で「ドル」をトレードする場合は

「ドル/円(USD/JPY)」

この通貨ペアで「1000通貨」「10000通貨」という単位で、
実際にトレードを行っていく形になるわけですが、これは要するに、

「(円で)ドルを1000ドル分買う(売る)」
「(円で)ドルを10000ドル分買う(売る)」


という事を意味しています。

ここで言う1000ドル分、10000ドル分を
そのまま「日本円」で換算した場合の具体的な金額は、
その時の為替レードによって変動するものになりますが、

1ドル=100円

でザックリと言い直すなら、
最低取引単位が10000通貨単位のFX業者の場合、

「10000通貨×100円=100万円」

これが実質的な「最低取引金額」という事になるわけです。

よって、1000通貨単位から取引が可能なFX業者の場合は、
その最低取引額はドル/円、1ドル=100円の場合で

「10万円分の取引が最低単位」

という事になりますから、この金額が小さいほど、
少ない資金からでもトレードを行える事になります。

その上で、今では100通貨単位から取引が出来る業者もあり、
最低取引単位が少ない事をウリにするFX業者は

「ウチは少ない資金からローリスクなトレードが出来ますよ!」

という事をウリにしているということです。

単純な考え方として、小さな通貨単位での取引(売買)は、
出来ないよりは出来るに越した事はありません。

よって、そのFX業者の信頼度や使い勝手などは別として、

「最低取引単位が小さいFX業者であるに越した事は無い」

というのがFX業者を選ぶ1つの基準になるという事です。

ただ、最低1万通貨単位のFX業者を利用して
ドル円(USD/JPY)の通貨ペアのトレードを行っていく場合、
1ドルあたり100円以上のレートが前提である以上、

「100万円以上の資金が無いと取引が出来ないのか」

というと、FXの場合は、それ以下の資金でも、
実際に取引(トレード)を行える方法(仕組み)があります。

それがここでもう1つ取り上げる「レバレッジ」という仕組みにあたるわけです。

FXトレードにおける「レバレッジ」とは

レベレッジはテコの原理における「テコ」の意味で・・・



と、こんな説明をこの手のFX関連の記事でよく目にするのですが、
私的に、このようなレバレッジの解説(説明)は、いまいち理解ができず、

「テコの原理とFX(投資)に何の関係があるの?」

と、FXの勉強を始めた頃は、より理解不能な状況に陥ってました(笑)

ただ、先ほどの「通貨単位」の話から考えていくと、
この「レバレッジ」も、もう少し理解しやすくなります。
(なので、あえて「通貨単位の話」を先にしたわけです)

まず「レバレッジ」は基本、○倍と言う倍率で言い表されるもので

「資金をその倍率で運用できる」

という事を意味しているものです、

10万円をレバレッジ10倍で運用すれば、
その運用金額は単純に「100万円」という額になり、
10万円の資金で100万円分のトレードが出来るわけです。

つまり先ほどの「通貨単位」の解説の中でお話しした

1ドル=100円

という単純レートでドルを1万通貨分、取引する場合、
その元手となる資金はレバレッジを10倍、20倍にする事で、

資金10万円 × レバレッジ10倍 = 100万円までの取引が可能
資金5万円 × レバレッジ20倍 = 100万円までの取引が可能


と、10万円、5万円で問題なく取引を行える事になります。

要するに少ない資金で大きな金額のトレードが出来るようになるんです。

その上で、仮に1万通貨分のロングポジション(買い)を建てている状況で、

1ドル100円 ⇒ 110円

このような値動き(いわゆる「円安」)があった場合、
100万円でポジションを建てた(買った)1万ドルが、
そのまま「110万円」になった事になります。

この時点で10万円分の利益(厳密には「含み益」)が生じるわけです。


 為替レートはどんどん変動していきますので、

 「どこでポジションを解消(決済)して手仕舞いするか」

 で、その「含み益」を実際の「利益」にできるかどうかも変わってきます。

 ポジションを建ててから解消するまでの「変動幅」で、
 そのトレードにおける損益が決まっていくという事です。

その上で、ここで例に挙げた利益(含み益)は、

資金10万円 × レバレッジ10倍 = 100万円(ドル×1万通貨)
資金5万円 × レバレッジ20倍  = 100万円(ドル×1万通貨)


このような形で少ない資金にレバレッジをかけても、
全く同じ利益(含み益)を生み出していく事ができます。

つまり、資金が10万円でも、5万円でも、
そのレバレッジ設定に応じた金額の運用が可能になり、
そこから生じた利益をそのまま手にできるわけです。

まさにレバレッジ取引を前提とするFXトレードのメリットなのですが、
このメリットはFXトレードの「リスク」との裏返しでもあります。

例えば、先ほどの例のように、
1万通貨分のロングポジション(買い)を建てている状況で、

1ドル100円 ⇒ 90円

このような値動き(いわゆる円高)があった場合は、
100万円でポジションを建てた(買った)1万ドルが、
そのまま「90万円」になってしまいます。

つまり、この時点で10万円分の損失(含み損)が生じるわけです。

そして、この損失(含み損)も、

資金10万円 × レバレッジ10倍 = 100万円(ドル×1万通貨)
資金5万円 × レバレッジ20倍  = 100万円(ドル×1万通貨)


このような形で少ない資金にレバレッジをかけても、
全く同じ損失(含み損)が生じる事になります。

要するに、資金10万円の場合は
その全額が「損失分」として消えてしまう事になり、
資金5万円の場合は5万円分のマイナスが生じてしまうんです。

要するに「レバレッジ」は、為替相場の動きによって、

『ハイリターンにもなればハイリスクにもなる』

という事です。


 ただ、大抵のFX業者では保有ポジションに対する証拠金の維持率で、
 証拠金の追加(追証)や、強制決済(ロスカット)などが実施されます。

 よって、そのようなロスカットルールなどを定めているFX業者であれば、
 証拠金がマイナス(借金)の状態になる事は基本的にありません。

 ですが、中にはそのようなルールが適応されない業者もありますので、
 FXの取引業者を選ぶ際は「追証」や「強制決済」のルールを確認の上、
 最悪でも預け入れた証拠金以上の損失(マイナス)を被らずに済む、
 それらのルールが適応されている業者を選ぶ事をお勧めします。

金融庁による「レバレッジ」の規制(制限)

尚、この「レバレッジ」は2011年に金融庁からのお達しで、

「国内運営のFX業者は25倍まで」

という規制がかけられています。



それ以前は100倍、200倍、それ以上もアリな状況でしたから、
ハイリスクなトレードによって破綻する人が続出したため、
このような「規制」の対象になったと考えられます。


 ちなみにこの「25倍までのレバレッジ規制」は、
 為替のFX(証拠金取引)を対象とするもので、

 「仮想通貨のFX(証拠金取引)」

 においても、金融庁からのレバレッジ規制が入り、
 こちらは2019年のうちに4倍に規制されるようです。

 為替のレバレッジよりも強い規制となっていますが、
 それだけ仮想通貨の相場は為替の相場よりも変動が激しいため、
 その分、レバレッジの規制も強いものになったと考えられます。

 ただ、為替にしても仮想通貨にしても規制の対象は、
 あくまでも国内運営のFX業者、取引所となっていますので、
 海外の業者や取引所は、このような規制の対象にはなりません。

 故に、より高いレバレッジでトレードを行いたいトレーダーは、
 為替、仮想通貨を問わず、海外の業者を使っている傾向にあるようです。

尚、もともと「株」の投資(トレード)においては
ハイリスクハイリターンとされていた「信用取引」でさえ、
レバレッジの倍率は「3倍」まででした。

そこに100倍、200倍というレバレッジをかける事が出来た
FXトレードの業界があまりにも「異常」だったのかもしれません。

実際、相場の世界ではどのような局面においても、
予想を上回るような大きな値動きが生じる「可能性」があります。

そして、賢明なトレーダー、勝ち続けているトレーダーほど、
常にその可能性を視野に入れてトレードを行っている傾向にあるんです。

実際に資産何十憶、何百憶というレベルの有名トレーダーの中には

・現物取引のみで信用取引やレバレッジ取引も行わない
・ショートポジション(空売り)はしてもレバレッジは使わない
・どんなにレバレッジを使っても2倍まで


と、レバレッジ取引に消極的なトレーダーも少なくありません。

現に私も「レバレッジ」はそれなりに使ってはいますが、
常に「予想外の値動き」を想定した上で、
それに対応できる範囲での取引量を心がけています。

あくまでも「リスクの想定」と具体的な「リスクヘッジ」は、
レバレッジを効かせて取引(トレード)を行う以上、

「より過敏に、シビアな取引を徹底していく必要がある」

という事です。

ただ、そこを徹底できないようなトレーダーほど、
それこそ「安易」にレバレッジを使ってしまう傾向にあります。

レバレッジを使ってトレードを行える分、

「資金に余裕が出来ている」

というような、言わば「錯覚」に陥ってしまい、
より大胆な売買を行ってしまう傾向にあるわけです。

それこそFXのトレーダーの多くが失敗してしまう要因は、
この「レバレッジ」によるものが大きいと言わざるを得ません。



だからこそ、まずはその仕組みとリスクをしっかりと理解してください。

本当の意味で、そこをしっかりと理解できれば、、
業者側から強制退場(ロスカット)を喰らってしまうような
無謀なトレードをいきなりやらかす事は無くなるはずですから。


 レバレッジ倍率は資金に余裕を作り出すもの(倍率)ではなく、

 「資金をより高いリスクに晒すもの(倍率)」
 
 と考えるべきであり、レバレッジを使った取引を行っていく時ほど、
 その判断や資金調整をシビアにしなければならないという事です。

以上の通り、ここでは「通貨単位」についてと、
それに伴う「レバレッジ」について解説させていただきました。

是非、参考にして頂ければと思います。

それでは。

小野

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